【コラム】日本代表がもたらした二つの衝撃

このコラムは2010年W杯、日本代表のデンマーク戦後に書いています。

欧州中堅国に対する3-1での勝利と、2010W杯グループリーグ突破。つまり、ベスト8への挑戦権。
これが、日本代表が「表向き」成し遂げたこと。

一方、日本代表が、サッカーファンやプレイヤーに与えた「裏向き」の衝撃も大きい。


■一つ目の衝撃「今後、日本国内でどんなサッカーを広めればいいの!?」

世界平和を望むなら、日本語で唱えるべきではない。
より多くの人間に届く、英語や中国語でそれを唱えるべきだということです。
何故なら、日本だけが世界平和を望んでも、国家間の争いは他国とやるものだからです。


これまでの日本代表のW杯での戦績は、(自国開催の2002年を除き)惨憺たるものでした。
代表サッカーの戦術が国内のトレンドになる日本においては、たとえ、それが負け戦であろうと、最新の流行として、国内サッカーで流行っていきました。
しかし、今回の日本代表は、あるテーゼを叩き付けた。

「世界に認められるためにはまず内容より結果(勝利)」

である、と。
皆、何だかんだ言いながら、負けるより勝った方が嬉しいことを今、実感していて、そして、今の日本はバルセロナ風よりインテル風を選ぶ事の方が近道であることに気づいてしまったわけです。

たとえ、それが不恰好な勝ち方でも。
不恰好というのは大いに語弊があることは自覚してます。
必ずしも「視聴率」とか「人気」に直結しない、という意味での不恰好、です。
ことサッカーに関していえば、勝った方が強いわけで。
不恰好もへったくれもない。

(クライフみたいな人は結果を出してるから内容にも言及できるわけで、しかも特別なので真似すべきでない)

そして、ついに2010年、世界における日本の立ち位置が明確になったわけです。
国内だけで通用してるようなサッカーでは勝てないと。

あくまでジャイアントキリングのための戦術。
それが、独りよがりでない、今回の日本サッカー。
きわめて論理的。

今回の日本代表は、結果的にああいう布陣になってます。
ちょっと言い換えると「相手を見極めて」ああいう布陣になっている。

あの相手だから、ああいう布陣になっている。
自分たちがどういうスキルリソースか見極めて、ああいう布陣になっている。


これを敷衍させて、国内のサッカーチーム(特にアマチュアのチーム)にも、こういうトレンドが流行って欲しい。

すなわち、「勝利のための布陣」。


そのメンバーで、そして立ち向かう相手にどうやって勝利するか。
そんなのはトレンドじゃなくて、個別のものだということです。
これは、これまでの日本の「教科書的一方向前へ習え世界」から抜け出るいい機会となります。


これこそが、中田英寿のいう、「練習でしか使えない技術」をなくしていく、一歩になると思います。





■二つ目の衝撃「本番で、練習以上のことができるのか!?」

もう、当たり前のこととして語られているセリフ。
「練習でできないことは、本番でもできない」
という、これ。

今回の日本代表を見ている限り、これを覆してしまっているのですね。
ドイツW杯が終わってからの4年間、直前の親善試合ですら、一度としてやっていなかった内容を、本番(W杯)で披露している。

それも、布陣や内容だけでなく、結果まで。
傍から見ている限り、どうしてもそのように見えるのです。
なぜか成し遂げちゃってる。

それらを、岡田監督はいつから準備していたのか?
ということが最大の疑問。


僕には選手が、W杯が始まってから、自分たちでシステムを成長させているようにしか見えない(そういう結論を出さざるを得ない)です。

肌で相手の力量を読み取って、自分たちならどこまでやってみて大丈夫かを探れている?

俺はこの相手にはボールキープすべきでない、とか
あの9番が浮いてるからアドリブでフォーメーションを変えて対応してみよう、とか


それって、監督じゃなくてピッチにいる選手の成長ですよね・・


実際の所が知りたくてしょうがないです。
どこまでが監督が準備した結果で、どこからが選手の成長の結果なのか。


W杯が終わったら、そういう部分を明らかにしてくれる、的確なインタビューを期待しています。


個人レベルでいうと、また話は別になります。


先に不恰好、と言いましたが、デンマーク戦では全てのサッカーファン、選手が憧れるような「試合で使える技術」を披露した人がいました。


あれに憧れるのは良い。
(先に書いた戦術をマネするのではなく、実戦技術という意味で)

そしてどんどん、所属するチームの戦術として使えるレベルに持っていって欲しい。

ただし、あれに関して言えば「練習でできないことは、本番でもできない」という不文律にのっとった、たゆまぬ努力によるものであるということ。
そういうバックグラウンドがあることを知った上で憧れて、練習して身につけてほしいと思う。


どれだけの練習をすれば、世界の名だたる選手が枠に飛ばないジャブラニを、枠に飛ばすだけでなく、得点にしてしまうのか。

どれだけの練習をすれば、平気な顔をして海外のガタイのでかい選手のマークをものともせずにボールキープし続けられるのか。

どれだけの練習をすればあの境地に達せられるのか、正直、素人である僕には想像つかないです。


ほんと、尊敬します。
あの選手たちを。

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